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治療

入れ歯の黄ばみを取る方法!着色・黄ばみの原因と白く保つための正しいケアを解説

.入れ歯の着色・黄ばみの原因

入れ歯の着色・黄ばみの原因は大きく3つあります。

➀食品・飲料による着色・黄ばみ

食品や飲料には色素が含まれており、これが入れ歯の表面に付着して黄ばんで見えることがあります。
特に色の濃いもの、例えばカレー、コーヒーや紅茶に含まれるタンニン、赤ワインに含まれるポリフェノールなどの成分が入れ歯の着色・黄ばみを引き起こす原因となります。

➁喫煙による着色・黄ばみ

タバコの煙に含まれるタールやニコチンは、入れ歯に色素沈着することがあります。
喫煙者の方は、入れ歯が着色しやすいため、注意が必要です。

➂細菌による着色・黄ばみ

細菌も入れ歯の着色・黄ばみを引き起こす原因の一つです。
口腔内には多くの細菌が存在し、入れ歯の表面に付着することがあります。
これらの細菌が繁殖し、入れ歯の表面にプラーク(細菌の塊)が形成されることで、黄ばみが発生します。

入れ歯は毎日使用するため、時間の経過とともに汚れが溜まりやすくなります。
定期的な清掃を怠ると、入れ歯の表面に汚れが付着し、黄ばみが進行することがあります。

.入れ歯を白く保つための日頃のケア

入れ歯を白く保つための日頃のケア方法を紹介します。

➀毎日の清掃

入れ歯を外した後、ぬるま湯でしっかりと汚れを洗い流しましょう。
特に、色の濃いものを食べたり飲んだりしたあとは、できるだけ早く汚れを落とすことで、着色・黄ばみを最小限に抑えることができます。
ブラシを使用する際は、歯ブラシではなく専用の入れ歯用ブラシを使って、優しくブラッシングします。
力を入れすぎると入れ歯が傷ついたり、歪んだりすることがあるため注意が必要です。

➁定期的な洗浄剤の使用

ブラシでは落としきれない汚れや細菌を除去するために、入れ歯洗浄剤を定期的に使用することをお勧めします。
市販の入れ歯洗浄剤を使い、規定の使用方法に従って洗浄しましょう。
入れ歯にダメージを与える可能性があるため、漂白剤や過酸化水素の使用は避けてください。

➂口内環境のケア

入れ歯を使用している間に口腔内の細菌が繁殖することを防ぐため、口臭予防スプレーやうがい薬、洗口液を使って、口内環境を清潔に保つことが重要です。
これにより、入れ歯を白く保ちながら、口臭の原因となる細菌の繁殖を防ぐことができます。

入れ歯を白く保つための日頃のケア方法は、きちんとした手順で行うことが大切です。
手を抜かず、丁寧にケアを行うことで、入れ歯を長持ちさせ、いつまでも自然な美しい笑顔を保つことができます。

.自宅でできる入れ歯の着色・黄ばみの落とし方

自宅でできる入れ歯の着色・黄ばみの落とし方を2つご紹介します。

➀市販の洗浄剤を使用する方法

市販の入れ歯用洗浄剤も各種ありますが、歯科医院でお勧めするものを選んでご利用ください。
部分入れ歯か総入れ歯か、入れ歯の材質によっても使える洗浄剤が変わるため、まずは歯科医師にご相談いただくことをお勧めします。
使用方法は製品によって異なりますので、必ず取扱説明書をよく読んでから使用しましょう。

➁超音波洗浄機を使用する方法

超音波洗浄機は、超音波を利用して物体の表面に付着した汚れを効果的に取り除く装置で、医療機関などで広く用いられています。
入れ歯の洗浄に使用することで、すすぎ洗いやブラシでは除去しにくい微細な汚れや細菌まで落とすことができます。
家庭用の超音波洗浄機も各種市販されており、入れ歯洗浄のほか、メガネやアクセサリーの洗浄に活用されているものもあります。
入れ歯を洗浄する場合は、表面の食べカスや汚れを義歯ブラシである程度落としてから、超音波洗浄機に入れ歯をセットし、洗浄液に浸して5~10分ほど洗浄を行うことで、細かい所まで効果的に除菌と洗浄ができます。
洗浄後は、入れ歯を水でしっかりすすいで洗浄液を除去してから使用・保管してください。

いずれの方法でも、ブラシで磨く際は必ず優しく磨き、入れ歯に傷がつかないように注意してください。
また、研磨剤入りの入れ歯磨き粉も入れ歯の表面を傷つける恐れがあるため、避けてください。
入れ歯の着色・黄ばみを防ぐために、毎日のケアと定期的な歯科医院でのメンテナンスも欠かさず行いましょう。

.入れ歯洗浄の誤った方法

日頃から入れ歯のケアを行う事はとても重要です。
しかし誤った方法で洗浄をしてしまうと、入れ歯や口腔健康に悪影響を及ぼすことがあります。
悪影響を及ぼす可能性がある洗浄方法をいくつかご紹介します。

➀歯磨き粉の使用

入れ歯の素材を傷つける可能性があるため一般的な歯磨き粉は入れ歯には適していません。
入れ歯に細かい傷がつき、傷の中に細菌や着色・黄ばみが入り込むことでかえって入れ歯が汚れやすくなってしまいます。
入れ歯の素材にやさしい、専用の入れ歯洗浄剤を使用しましょう。

➁高温の水の使用

熱湯や沸騰したお湯での洗浄も避けるべきです。
高温の水は入れ歯を変形させたり、素材を傷めたりする可能性があります。
洗浄する際はぬるま湯にて、こまめに行うことが大切です。

➂硬いブラシの使用

入れ歯のブラッシングを行うことは重要ですが、硬いブラシや強い力でこすらないように注意してください。
柔らかい義歯ブラシを使い、優しく汚れを落とすよう心がけましょう。

正しい入れ歯の洗浄方法を実践することで、お口の中の清潔を保ち、入れ歯の白さもキープしつつ長持ちさせることができます。

監修:
見﨑 徹


経歴:
日本大学歯学部(昭和50年卒)
日本大学大学院歯学研究科修了(口腔外科学専攻)
日本大学歯学部口腔外科学教室
日本大学歯学部歯科麻酔学講座 所属
国立がんセンター麻酔科 所属
独立行政法人労働者健康福祉機構関東労災病院麻酔科 所属
日本大学 歯学部歯科麻酔学 准教授(2016年3月退任)
日本大学歯学部付属歯科病院歯科麻酔科 科長(2016年3月退任)

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