骨が少ない人のインプラント③~骨誘導再生療法の術式や手順~

骨誘導再生療法(GBR法)について3回目のブログとなる今回は、 術式や手順について簡単にお話していこうと思います。

***骨誘導再生療法(GBR法)の術式***

~重要な4つの原則~

骨の幅が細かったり高さが低くなっていると、
インプラントが骨の中に収まりきらず骨からはみ出してしまったり、
強度に不安があったり、また衛生面でも良くない影響を及ぼしてしまいますが、
骨誘導再生療法(GBR法)でインプラント周囲を骨の壁で充分に覆うことにより、
自然な見た目で、且つ清掃性が高い環境を作ることができます。

骨誘導再生療法(GBR法)の術式では、次の4つの原則を守り行います。

 ①手術部位の傷が開かないこと

 ②手術部位に必要な血流の供給があること

 ③手術部位に骨の新生が起こるための必要な空間が維持されていること

 ④手術部位が動かないように安定性を保つこと

この4点の原則を守りながら、
骨補填材、保護膜(メンブレン)、チタンメッシュ、固定用ピンを使用し、骨の再生を促していきます。

~骨誘導再生療法(GBR法)の手順~

<インプラント埋入を同時に行う場合>
①歯肉を剥離したらまずインプラントを歯槽骨に埋入します。
②インプラントを支柱にして、インプラントが露出している部分を覆うようしっかりと骨補填材を置きます。
③保護膜(メンブレン)を被せる。固定するためにピンを使用する場合もあります。
④剥離した歯肉を戻して縫合したら、骨が再生するまで3〜6ヶ月程度まちます。
 ※この間は強い刺激を避けるなど患部の安静を保つ必要があります。
⑤骨が再生したら、最後に上部構造を装着します。

<インプラント埋入を後で行う場合>
①歯肉を剥離したら骨を再生させるための箇所を決め、保護膜(メンブレン)で空間を造ります。
③造った空間に、骨補填材を注入します。
④保護膜やチタンメッシュを歯肉で覆って縫合したら、4~9ヶ月程度骨が再生するのを待ちます。
 ※この間は強い刺激を避けるなど患部の安静を保つ必要があります。
⑤骨が再生したらインプラントを埋入し、最後に上部構造を装着します。

いかがでしたでしょうか。
骨誘導再生療法(GBR法)についての術式や手順を簡単にお話させていただきました。
次回のブログでは、骨誘導再生療法(GBR法)のメリットデメリットについてお伝えいたします。
骨誘導再生療法(GBR法)が気になっている方は、是非ご覧ください。

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渋谷駅宮益坂方面出口より徒歩5分の【みさき歯科医院】では、
日本歯科麻酔学会歯科麻酔認定医であり、日本大学歯学部 歯科麻酔学講座兼任講師 見﨑 徹と、
日本大学歯学部 補綴学の元准教授 桟 淑行が診療にあたっています。

安全で最新の歯科医療をご提供し、ホームドクターとして皆様の健康と笑顔のある生活のお手伝いをさせていただきますので、
どうぞお気軽にご来院くださいませ。

監修:
みさき歯科医院 渋谷・宮益坂
      院長 見﨑 徹


経歴:
日本大学歯学部(昭和50年卒)
日本大学大学院歯学研究科修了(口腔外科学専攻)
日本大学歯学部口腔外科学教室
日本大学歯学部歯科麻酔学講座 所属
国立がんセンター麻酔科 所属
独立行政法人労働者健康福祉機構関東労災病院麻酔科 所属
日本大学 歯学部歯科麻酔学 准教授(2016年3月退任)
日本大学歯学部付属歯科病院歯科麻酔科 科長(2016年3月退任)

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